概要とセットアップ

Voyager Uplink を使用するには、組織で Uplink モジュールが有効化されている必要があります。有効化されていれば、プロジェクトダッシュボードに “Upload CT Scan” ボタンが表示されます。

対応ファイル形式

Voyager Uplink は以下 3 種のアップロード形式に対応しています:
  • Volume Graphics ファイル (.vgl + .raw または .vol)
  • Volume Graphics ファイル (.vgl + DICOM スタック — 単一フォルダを zip 化)
  • TIFF スタック

Volume Graphics ファイル (.vgl + .raw または .vol)

Volume Graphics (.vgl + .raw/.vol) は推奨アップロード形式 で、スキャンメタデータを保持し、高速かつ信頼性の高いアップロードが可能です。
  • .vgl と .raw (または .vol) を同時にアップロード
  • 元のボクセルサイズを維持
  • TIFF スタックに比べて大幅に高速
  • スキャンパラメータとメタデータを保持

Volume Graphics ファイル (.vgl + DICOM スタック)

VGL + DICOM スタック は、Volume Graphics のメタデータ利点と、DICOM の互換性を両立します。
  • .vgl と、DICOM ファイルを含む単一フォルダを zip 化したものを一緒にアップロード (入れ子フォルダ不可)
  • 元のボクセルサイズを維持
  • 標準化された DICOM 形式を活用
Zip 手順:
  1. .vgl と DICOM ファイルは、正しく構造化されている必要があります。
  2. .vgl ファイルはそのままアップロード可能です。
  3. 主再構成 (primary reconstruction) は、VG ディレクトリ内のいずれかに .dcm ファイルの連番として格納されています。
  • 主再構成フォルダを見つけます(通常は VGL ファイル名と同名のフォルダ)。
  • ROI などは含めず、そのフォルダ(.dcm のみ)だけを zip 化します。
  • その zip フォルダを .vgl ファイルと一緒にアップロードします。
注意事項 (VGL + DICOM):
  • Volume Graphics プロジェクトに複数ボリュームが含まれる場合は、主ボリュームのフォルダのみを zip 化
  • 解析などのプロジェクト構造はインポートされません。必要なのは .vgl と DICOM ボリュームのみです

TIFF スタック

Volume Graphics 形式でのエクスポートに対応していない場合は、TIFF ファイルを含むフォルダを zip 化してアップロードできます。Voyager は最大 16-bit の TIFF に対応します。 正しい向きでデータを表示するため、X-Y 平面 (z 軸スライス) を使用してください。コントラストの高い TIFF を推奨します。
  • zip フォルダの作成は WindowsMac の手順を参照

アップロード

スキャン/体積データのアップロードには Editor 権限が必要です。アップロード後は、アクセス権のある Viewer/Editor が閲覧できます。 手順:
  1. Voyager のプロジェクトダッシュボード左下の “Upload CT Scan” をクリック
  2. プロジェクト情報を入力。プロジェクト名、組織、ワークスペースを選択
  3. スキャンファイルを選択
    • .vgl + .raw/.vol: .vgl と .raw (または .vol) の両方を選択
    • .vgl + DICOM: .vgl と、DICOM ファイルを含む単一フォルダを zip 化したファイルを選択 (入れ子フォルダ不可 / 主ボリュームのみ)
    • TIFF スタック: TIFF を含む zip フォルダを選択
  4. ボクセルサイズの入力 (TIFF のみ)。Volume Graphics (.vgl + .raw/.vol および .vgl + DICOM) は元サイズを保持します。TIFF は等方ボクセルで x/y/z に同一値を適用します。正確な寸法化のため正しいサイズを入力
  5. “Upload” をクリック

スキャン処理

この時点でダイアログは “Uploading Scan …” に切り替わります。zip サイズやネットワーク速度により時間は変動します。 アップロード完了後、Voyager が処理を開始します。プロジェクトサムネイル下に “running” インジケータが表示されます。zip サイズやデータの複雑さにより処理時間は変わります。サムネイルと “done” 表示が出れば成功、問題がある場合は “error” が表示されます。 他のプロジェクト同様、クリックして閲覧・解析できます。 : “error” 表示、または 15 分以上処理が続きサムネイルが空のままの場合は失敗の可能性があります。サポートまでご連絡ください。

アップロードの再開

接続が切れても、アップロードの再開が可能です。
  1. “Upload CT Scan” をクリック
  2. ダイアログ左下の “Resume Partial Upload” をクリック
  3. 直近のアップロード一覧から “Select File to Resume Upload” をクリックし、zip を再選択。途中から再開します。

ボクセルサイズの変更

アップロードしたボリュームのボクセルサイズが正しくない場合、Data パネルで Uploaded Volume を選び、Attributes の Resolution セクションの Adjust Voxel Size から修正できます。 Voyager Uplink Adjust Voxel Size